ZIP【ボルダリングW杯総合初優勝・野中生萌（21歳）ってどんな選手？】

2018年8月20日放送のZIPではボルダリングW杯総合初優勝をおさめた野中生萌（のなかみほう・21歳）を特集、2年後に控えた東京オリンピックでも新競技として登場するボルダリングにおいて活躍するであろう野中選手の強さに迫った。

ドイツ・ミュンヘンで行われたボルダリングワールドカップ最終戦。ボルダリングは複数のコースを時間内でいくつ登りきれたかを競う競技であるが、21歳の野中生萌選手がこの試合で2位に入り、自身初の年間総合優勝を果たした。野中選手は1997年5月21日生まれ、身長162センチ。東京五輪で行われるスポーツクライミングはボルダリング・リード・スピードの3種類があるのだが、今回野中選手が優勝したのはこの中のボルダリング。今季の野中選手のワールドカップ・ボルダリングの成績は優勝1回、2位が6回で総合優勝を果たした。

ドイツW杯では力強いジャンプで会場を沸かすなど、次々とダイナミックな技を披露した野中選手。9歳の時に登山が趣味だった父親の影響でクライミングを始めたという。するとすぐにその魅力にのめりこんだものの「ずっと勝てなくて、終わってすぐにしゃがみこんで泣いちゃう」（野中選手談）ことが続いていたという。そんな野中選手が世界トップレベルに上り詰めた理由は自宅。なんとボルダリングの壁が。この壁で練習を重ねることでメキメキと上達したという。野中選手の強さの秘訣は2つ。一つ目は握力。小さな突起などを掴んで上るために必要な握力であるが、はかってみると何と46キロ。同世代の20代女性の平均が28キロであることから、なんと通常の女性よりも18キロも上回っていることがわかった。強さの秘密2つ目はペットの猫。「自分の家の猫を見て、そこからイメージをもらったりしていました」と語るように猫の背骨の動きや体の動き、バネを使って跳んだり着地したりする様子を観察し、実際の競技においても猫と同じようにダイナミックな動きを取り入れているのだという。

世界トップレベルのクライマーである野中選手は普段どんな生活を送っているのであろうか。練習がオフの日に取材すると都内のネイルサロンにその姿はあった。オシャレが大好きだという。さらに大事な大会の前には行きつけの美容室へ。「髪を染めることによって気分が上がっていた」というように大会前には必ず髪の色を変えていて、これまで緑や黄色に染めたことも。小学校のころから野中選手を知っている人に話を伺うと、「ちゃんと料理もするし、21歳⁉そのくらいになれば女の子らしさも出てくる」というように普段の野中選手は料理やおしゃれを楽しむ普通の女の子と変わらないのだという。そんな野中選手、東京五輪については「オリンピックでメダルをとりたいという想いがあるのでそこに向けて一つ一つ今できることはクリアしていけているかなと思います」と語っていた。今後の活躍についてもより一層期待していきたい。