竹内涼真主演映画「走れ！　Ｔ校バスケット部」の原作者 松崎洋　全作品から読み解く松崎洋イズム　

小説を原作する映画「走れ！　Ｔ校バスケット部」が今秋公開される。
主演は今をときめく竹内涼真(25)だ。

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「走れ！　Ｔ校バスケット部」は、バスケットボール一筋で全国３位の強豪校に入部した子がいじめにあい退部、その後編入した都立高校で再びバスケットボール部に入部し、そこで仲間とともに再びバスケットボールを始める物語。舞台は神津島の高校。バスケットのおもしろさはもちろんのこと島の様子、島民の温かさなども感じることができる作品である。

この作品の作者は松崎洋。
松崎洋氏が小説家としてデビューしたのは2008年。「走れ！　Ｔ校バスケット部」がデビュー作品である。この小説は30万部を超える大ヒットとなり、その後10巻まで計100万部以上出版された。順風満藩な小説家人生を歩んでいた松崎洋氏だが「走れ！　Ｔ校バスケット部10」を最後に2014に他界した。松崎洋氏の作品には「走れ！　Ｔ校バスケット部」以外にも「スマッシュXスマッシュ(2008)」や「逆風(2009)」等がある。

「スマッシュXスマッシュ(2008)」は試合中に怪我をおったプロテニスプレーヤーを主人公とする物語。怪我をきっかけに以前の自分のテニスができずにいた主人公。その主人公が小学生の専属コーチなったことをきっかけに徐々に自分にスタイルを取り戻していくストーリー。

「逆風(2009)」は、上下巻から構成されるアマチュアゴルフのチャンピオンを主人公とした物語。最終的に旋風を巻き起こすことになる主人公の挫折。主人公のコーチの壮絶な過去。二人をとりまく環境の変化を描く感動的な物語。

上記のように松崎洋氏はスポーツを題材として、挫折を味わいながらも最終的に成功をおさめる主人公の物語を書くことを好む。松崎洋氏の作品は挫折を味わった主人公の気持ちが読み手に痛いほど伝わってくる物語になっており、見る者の心を大きく揺り動かす。松崎洋氏自身も過去に似たような経験をしたことがあるのではないかと思わず勘ぐってしまうほどの臨場感だ。「走れ！　Ｔ校バスケット部」を見て感動を覚えた方は松崎洋氏の他の作品を読むこともお薦めする。