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池上彰が解説 「仮想通貨」はどのように広まったか?

公開日: : 最終更新日:2018/07/07 トリビア

仮想通貨が初めて誕生したのは2009年。現在では世界に1500種類以上の仮想通貨が存在する。去年は日本でも仮想通貨が普及し「仮想通貨元年」と呼ばれた。日本で取引されている主な仮想通貨は30種類。その中で一番取引量が多いのがビットコイン。2009年にリリースされた世界初の仮想通貨である。

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仮想通貨とは?

仮想通貨はインターネットの世界で使われている通貨。

現実の世界で使われている通貨は法定通貨と言われる。
法定通貨には形があるが、仮想通貨にはない。仮想通貨はPC等のデジタル機器でのみ確認可能な数字の羅列である。仮想通貨は新しい通貨を発行することもできる。原理的・理論的には池上さんがいきなり池上コインをつくることも可能である。

仮想通貨を初めに始めた人は?

サトシ・ナカモトが仮想通貨の理論を論文にした。
この論文を基にしてボランティアで参加した人達が実用化し、現在の仕組みになった。

仮想通貨が世界に広まったきっかけは?

キプロスの金融危機がきっかけ。
キプロスは地中海に浮かぶ島。ギリシャ系の住民が多く、公用語もギリシャ語。ギリシャと関係が深い国である。そのためキプロスはギリシャが発行した国債を大量にもっていた。そんな時に2009年にギリシャで金融危機が発生しギリシャの国債が暴落。キプロスの銀行は経営不振・経営危機に陥った。そこでキプロス政府は、2013年にキプロスの預金を封鎖し、1日に引き出すことができる通貨を制限した。そのためキプロスの銀行の前には連日長蛇の列ができた。
そんなとき長蛇の列に並ばなかった人達がいた。その人達は仮想通貨(ビットコイン)を所有しており仮想通貨用のATMを使用することで米ドルやユーロを簡単に入手することができた。それを見てユーロを現金で持っているよりもビットコインでもっていたほうがいざという時に良いと感じた人がいた。これがビットコインが有名になったきっかけであった。

仮想通貨は本当に通貨として通用するのか?

仮想通貨は通貨という名前が付いているが、本当に仮想通貨は通貨として通用するのだろうか?

まず通貨についてだが、通貨とは下記の3つの機能を持った物を言う。

①交換できる (通貨同士ないしは物と交換することができる)
②貯蓄できる
③モノの価値を測る

仮想通貨は取引所で円と仮想通貨を交換する。コンピニや銀行等からインターネット上にある取引所へ円を送金する。すると入金先の取引所で仮想通貨の購入や貯蓄ができるようになる。

法定通貨:銀行など
仮想通貨:取引所

また仮想通貨は取引所で送金や受取をできるほか、一部の小売店でスマートフォンアプリなどで支払いができる。

法定通貨:国内であればどこでも使用可能
仮想通貨:取引所で送金や受取をできる他一部の小売店でスマートフォンアプリなどで支払いができる。

このように仮想通貨は下記二つの条件を満たす。

①交換できる
②貯蓄できる

さてそれでは、③モノの価値を測るについてはどうだろうか?

法定通貨は通貨であることが法律で定めれている。また法定通貨は日本銀行が発行し、取引履歴は預金通帳に記入される。一方で仮想通貨は利用者の信用で決まる。仮想通貨を購入したないしは引き出したというデータは仮想通貨に参加している全員のコンピューターに配信される。
仮想通貨の懸念点の一つはデータが書き換えられる可能性があるところだが、仮想通貨の取引情報は世界中に配信され、仮に一部の情報が書き変わったとしても世界中のデータと照らし合わせることで改ざんされたことがわかる仕組みになっている。このように仮想通貨の取引状況を確認できる仕組みになっているので、仮想通貨は信用されている。一人がデータを改ざんしても他の人のデータと照らし合わせることで改ざんがわかるし、取引データは暗号化されているので、基本的には改ざんは不可能とされている。
この機能があるので、仮想通貨は信用され、モノの価値を測ることができると考えられている。

以上の内容から仮想通貨は通貨としての機能を十分に有していると考えることができる。

仮想通貨の問題点

ただし、仮想通貨は現在以下の2つの問題を有している。
これらについては対策を考える必要がある。

①投機筋が市場に多く参入しているために価値の変動が激しい。
②交換業者のセキュリティーの問題で仮想通貨は盗まれるリスクがある

2018年 国や企業が仮想通貨事業に参入

2018年になり国や企業が仮想通貨事業への参入を開始した。
2018年は仮想通貨が我々の生活を変える年になるかもしれない。

・アリゾナ州/イリノイ州/ジョージア州が仮想通貨での税金の支払いを検討
・ベネズエラ:国が仮想通貨を発行
・各種企業が仮想通貨事業に参入

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